真夜中のドア 80s

最近世界中で80s(正確には79s)の「真夜中のドア」が再びストリーミングなどで注目というかヒットしてますね。敬愛する林哲司先生の代表曲のひとつだと思うのですが、僕個人としましては多分先生の曲のベスト5に入る好きな曲でもありましたし、大好きな曲でしたので日本に終わらずにアジアやヨーロッパの世界に出て行ってくれたこと、しかも40年後に!ということがこの曲の不変さを改めて知ることができてとても嬉しいです。やったーー!

林先生のメロディの好きなところはFやDmを基準としてF,Em,Dmなどのサブドミナントコードや半音ずつ下がるクリシェを効果的に使う、中間色的なイメージの曲が多いことなんですが、この「真夜中のドア」はそのどちらも取り入れたなんと贅沢なコード進行の曲だと思うのです。こんな曲なかなかないです。しかもそれらが主張しずぎず、ちょうど良いあんばい。切なさMAXなメロディだと思います。

当時実家のあった九州へ夏休みの帰省時に東京から大垣行の夜行列車に揺られ、寝台車ではなく普通座席車でしたので、大して眠れず一緒に帰る親友とウォークマンでイヤホンを2個つないでシェアして、この曲を何回も聞きながら車窓を眺めたのを思い出します。当時僕自身は特別な恋などしていなかったのに、まるで苦しい恋でもしているかのような切ない気持ちで聞いていたことも思い出します。いつでもあの頃に戻れる曲なんです。インドネシアの歌手「Rainych」さんが今風にリメイクしていてもちろんそれもとてもカッコいいのですが、僕はやはり「松原みき」さんのちょっと乾いたハスキーヴォイスがたまらないですね。